どうしてリモート収録なのか?

コロナが猛威をふるい、エンターテインメントが壊滅的なダメージを受けるとき、音楽の力でなんとかみんなを勇気づけられないかと音楽家なら誰もが思うことであろう。そんな時に「テレワーク」にて様々な音楽チームがこのタイミングでしかできないであろうアプローチで「音」で元気を与え続けていた。

京都フィル。子供達から大人まで、もっと音楽を愛してもらいたいから。誕生から50年余り。GUNZEの下着をバイオリンの弓に張って世界初!クラシック界を激震させたりもした。今この時に京都フィルがやれることはなんなのか?そんな中、各自での録画ではない手法でリモート演奏を実現した。

リモート演奏という挑戦

リモート収録とは? ここが他と違うところです。 他の楽団 は「テレワーク演奏」といって、自分でスマホや録音録画できるデバイスで収録して後送信します。自分で録画のボタンを押すことや重いデータを送信するなど実演家にとっては煩雑なことも多いです。

今回のリモート収録は コロナ以降、zoomに代表されるリモート会議アプリが花盛りになっていますが、 京都フィルのスタッフが 「Ding talk lite」がいいんだと薦められた。 確かに会議アプリの多くは使い勝手はいいのだが会議をしていても、音声や映像に難があることもあり。早速Ding Talk Liteを試してみたら 「音」が強くて、映像も綺麗と感動しました。

そんな折に 様々なオーケストラが「テレワーク演奏」で様々な楽曲を提供するようになって 「京フィル」でも何かやりたいなという話になったのです。

いつも、先端を!いつも挑戦を!をモットーにしている京フィルですから、 どうせやるんなら 今までみんなやったことのないことをしよう!ということになり 音や映像が綺麗なDing Talk Liteを使って スタッフとリモートで収録(録画録音)を行おうと思ったのです。通信などの不安もありましたが、 そんなことより誰もやってないことに挑戦しよう!と。 実際、実演する演奏者にとっては自分で録画のボタンを押して ひとりで収録するのはなんか寂しい。「 リモート収録においては たくさんのメンバーの演奏も見ながら聴きながら、自分の演奏ができたし、 何よりちゃんとディレクションされるのは やりやすかったです。」 とメンバー。

とはいえ、「その音質」は如何なものか? それは聞いてからのお楽しみにしてくださいね。これがリモートで?と驚くはずです。

題材は、「志村けんさん」の 「東村山音頭」をクラシックアレンジにして追悼しました。 この音楽を いろんな楽器スコアも「 合唱も募集して 年末くらいまでには 一万人の方達から録画された音楽が集まって 動画にて披露できたらいいんじゃって考えています。

(編集後記)

オンラインコミュニケーションアプリ「Ding Talk Lite」を使うことによって演奏をリアルタイムでプロデュースしながらの録画収録を実現。 演奏者、編集者、視聴者ともに声を揃えたのは音質の良さだった。 リモート演奏とは、スタジオでなくとも、同じ場所でなくとも編集で音を重ねれることが最大のポイントである。だが、その新しく便利な切り口だからこそ第一線で活躍し続けているプロたちには参入のハードルが高かった。 「リモートだと演奏のクオリティを落としてしまうんじゃないか」 そんな声も端々で起きていた。だが、「今だからこそ出来ることをやろう」という想いのもと、一人、また一人と有志たちが集まっていった。

課題点であったクオリティへの不安も使用したツールによって良質な音の質を担保しながらリアルタイムで編集者がチェックをしていき完成へと至った。 今回のリモート演奏で、初めてのアプリ導入や事前の操作リハーサルも含めてチャレンジが多かったことは言うまでもない。だからこそ、演奏者の一つ一つの音が場所や時間の垣根を越えて重なった時の感動は一言では言い表せない。それは演奏者も視聴者も同じだった。

そうして今回生まれた志村けん氏への追悼の意を込めた東村山音頭は、更に展開して「1万人の東村山音頭」となった。京都フィルハーモニーと二人三脚で始まったリモートクラシック活動に共鳴した人たちの音を1万人も重ねた時、新しいクラシックの形が生まれるのだろう。